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長崎街道

大里宿から小倉の城下町へ
~レトロな門司からスタート~

大里宿・・・レトロな門司から長崎街道をスタート!・・・


▲豊前大里宿跡の風景 

 JR門司駅を降り、歩いて約3分。目指すは赤レンガの門司麦酒煉瓦館と倉庫群。この建物は、“桜ビール”を製造した九州初のビール醸造工場です。その一角に、ありました!門司往還となる「豊前国大里宿趾」の碑が、電柱の影に隠れてひっそりと建っていました。道路の脇に植わった松の木だけが、ちょっぴり昔の街道の風景を連想させてくれます。碑の建つ場所から大里本町2丁目へと続く道が、番所や旅籠などがあった宿場です。歩いてみると、本陣とよばれた参勤交代の宿舎と茶屋の碑や古い民家にも出会うことができました。
2つ先の門司港駅を降りると、懐かしい明治・大正のモダンな洋館が並ぶ“門司港レトロ”が訪れる旅人を楽しませてくれます。
では、小倉へとまいりましょう!

 


▲大里の宿場にある古民家 

★関門海峡をはさんで対岸に見える下関市には、コクラヤの“シーモール下関店”があります!

   
小倉の城下町・・・吉宗献上の象が渡った常盤橋・・・

▲常盤橋 

 小倉は、門司往還・秋月街道・唐津街道・中津街道・長崎街道の5街道の分基点として賑わいをみせた場所です。その様子を例えて小倉は「九州の咽喉」とも呼ばれています。


▲白象くんまんじゅう 

▲「西国内海名所一覧(部分)」 

 今から約280年前のこと。享保14年、徳川吉宗公に献上される「象」が長崎港に到着しました。長い鼻と牙をもつ驚くほどの巨体を揺らす、これまで見たこともない珍獣でした。街道沿いに象さまブームを巻き起こしながら、紫川に架かる常盤橋を通り、大里から船で下関へと渡って、途中、京都で天皇に謁見。さらに江戸へと歩いて約80日もの旅をしました。

 小倉の城下町を訪れると、面白いことにその当時の象にまつわるイベントや名物に出会うことができます。常盤橋の袂にある室町商店街では、象が宿泊した場所というエピソードをヒントに、「わっしょい百万夏まつり」の協賛イベント「長崎街道ボトルランタン祭り」で、白象くんをライトアップして街を彩ります。まだまだあります!「長崎街道 茶店ときわばし」という茶屋では、象のマークが焼印されたかわいらしい”白象くん饅頭(1個70円)“が売られています。

▲新生小倉城 2007年7月1日より 北面外観 

 長崎街道は、南蛮渡来の珍獣以外にも、参勤交代の諸大名、シーボルト、ケンペル、文豪、伊能忠敬などが行き交い、蘭学といった最先端の文化を運んだ道でもあるのです。

★小倉南区には、コクラヤの“ザ・モール小倉店”があります。


長崎街道を歩こう!

【豊前大里宿趾】
○江戸時代の国名/豊前国
○所在/福岡県北九州市門司区大里本町3-3
○豊前大里宿趾へのアクセス/JR門司駅の北口より徒歩約1分。門司麦酒煉瓦館の付近。
○門司のまつり/和布刈神事(1月)・門司みなと祭(5月)・大里電照山笠(8月)・海峡花火大会(8月)

【小倉の城下町】
○江戸時代の国名/豊前国
○所在/福岡県北九州市小倉北区城内2-1
○小倉城へのアクセス/JR小倉駅より徒歩15分/JR西小倉駅より徒歩10分/北九州都市高速・大手町ランプより車で5分
○小倉のまつり/小倉城桜まつり(4月)・小倉祇園太鼓(7月)・わっしょい百万夏まつり(8月)・北九州小倉城まつり(10月)

【参考文献】
『世界史の中の出島』 著/森岡美子 発行/長崎文献社
『江戸参府紀行』 著/シーボルト 訳/斉藤信 発行/平凡社 1967年
『江戸参府旅行紀行』 著/ケンペル 訳/斉藤信 発行/平凡社 1977年
『舶来鳥獣図誌』 解説/礒野直秀・内田康夫 発行/八坂書房 1992年
『象志 享保14年』 著/梅英軒 長崎歴史文化博物館収蔵 1729年
『長崎街道 伊能図で甦る古の夢』 著/河島悦子 発行/ゼンリン福岡支店 1997年
『長崎街道1 大里・小倉と筑前六宿』九州文化図録撰書 創刊号 発行/図書出版のぶ工房 2000年
北九州市門司麦酒煉瓦館HP  北九州市観光協会HP わっしょい百万夏まつりHP

【写真&資料】
「豊前大里宿趾の周辺」 「大里の宿場にある古民家」 
「常盤橋」 「白象くんまんじゅう」 撮影(4点)/ザ・モール小倉店 小山善寛 店長
「西国内海名所一覧(部分)」 資料提供/北九州市立自然史・歴史博物館
「新生小倉城2007年7月1日より・北面外観」 写真提供/小倉城

【取材協力】
長崎街道 茶店ときわばし(北九州市小倉北区)

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